一生のお願い
陽翔くんとは、颯真の学校の友達でよく家にくるから俺も何度かあったことがある。


「あっそ、あんま私物持ち込んでると嫌われるぞ。颯真はクソ兄貴だからな!」

「おいいま俺のこと颯真って……」


颯真がそう呟いたのを無視して俺は颯真の部屋から出ていった。

やっばい、つい動揺して名前で呼んじまった。

俺が颯真のこと名前で呼ばないのは、颯真は兄だって自分に言い聞かせるため。

そうでもしないと、いつ理性が吹っ飛ぶかわからない。気持ちをぶつけてしまうかわからない。

だってのに……。

心の中の、よく分からないモヤモヤが俺をなぜか動揺させているんだ。



。+ฺ・。ฺ・






パタン


その先は、ページが敗れていて読めなかった。

だが……。


「楓……」


これはただのBL小説なんかじゃない。

これは……。


「お兄ちゃん……」

「あ、これは……すまない」


ただの、ラブレターじゃないか。





⋆͛*͛ ͙͛✧*̣̩⋆̩☽⋆゜ 一生のお願い 番外編 ⋆͛*͛ ͙͛✧*̣̩⋆̩☽⋆゜



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