お見合い夫婦!?の新婚事情~極上社長はかりそめ妻を離したくない~

「果歩にはもう二度と近づかないと誓うのか?」
「ち、誓います! もう本当に二度と彼女の前には現れません! だから警察にだけは……!」


よほど警察が怖いのか、幸人は情けない顔をして晴臣に懇願した。ここへ来たときの態度とまるで正反対だ。
晴臣はそれでも容赦なしに幸人に冷たい視線を浴びせている。


「もしも約束を破ったら?」
「破りませんから! 神に誓います!」
「それを信じろと? 結婚してるのに果歩に近づいて求婚するような男の言葉を?」


晴臣の言葉に幸人よりも果歩が驚く。

幸人が結婚……?

ここ半年のうちに結婚していたなんて知る由もない。


「それでも信じてください! 本気です。だから警察にだけは!」


勢い余ったか、幸人はフロアに額を突いた。それだけでは飽き足らず、ゴツンゴツンとぶつけるようにする。

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