お見合い夫婦!?の新婚事情~極上社長はかりそめ妻を離したくない~
「果歩、聞いてる?」
「聞いてますけど、結婚って結ぶって漢字に婚姻の婚ですか?」
「ほかになにがある?」
「血の痕もあるので……」
晴臣はぷっと吹き出した。
自分でもなにを言っているのかと思うが、それも仕方ないだろう。
「晴臣さんは以前、結婚するつもりはないって」
たしかにそう言っていた。だからプロポーズとは結びつきようもないのだ。
「それは果歩と付き合う前の話。俺の気持ちを変えたのは果歩だよ。だから責任をとって俺と結婚する以外にない」
「そんな責任ならいくらでもとります!」
思わず元気よく返した。
晴臣との結婚は期待してはいけない。ずっとそう考えてきたため、いきなりそれが叶って心も頭も大忙し。そんな未来が開けるなんて信じられない。
「オッケーってことでいいんだね?」