お見合い夫婦!?の新婚事情~極上社長はかりそめ妻を離したくない~
クスリと笑う晴臣に「もちろんです」と深く頷きながら答えた。
「参ったな。プロポーズする場所をもっとよく考えるんだった」
「どうしてですか?」
「了承してもらったらすぐに抱ける場所にすればよかったよ」
「なっ……」
なにを言っているのか。
「今すぐ果歩を押し倒したい」
熱を帯びた視線が果歩の鼓動を跳ねさせた。
いつも余裕を身にまとい、焦ったり欲望をむき出しにすることのない晴臣がそんなふうに言うと、ものすごく破壊力がある。
「果歩と付き合ってよくわかったことがひとつある」
いったいなにかと首を傾げて続きを待つ。
「俺は全然紳士じゃない」
「晴臣さんは十分紳士的ですけど」