お見合い夫婦!?の新婚事情~極上社長はかりそめ妻を離したくない~

晴臣が口を挟む隙すらなく、やり取りの早さを見守ることしかできない。とても賑やかな姉妹だ。


「もうっ、美月も葉月もお姉ちゃんの結婚をダメにしたいの?」


妹たちの言い草に我慢しきれなくなったのか、果歩は拗ねるような目をしてふたりを見つめた。


「そういうわけじゃないってば」
「ね?」


美月と葉月が目を合わせて頷く。
ようやく会話に入り込む余地が生まれ、晴臣は口を開いた。


「俺は、お姉さんのそんなところはとても素敵だと思うよ。荷物が多いのは、自分の周りにいる人たちがなにか困ったときのためだろうし、キミたちもそうして助けられたことはたくさんあるんじゃないかな」


ましてや幼いときには毎日のようにそうだっただろう。
切り傷に絆創膏を貼ってもらうという些細な出来事ではあるが、実際に晴臣自身も助けられた。

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