お見合い夫婦!?の新婚事情~極上社長はかりそめ妻を離したくない~

「七瀬さん、姉をどうぞよろしくお願いします」
「いつも私たちの面倒ばかりだったので、七瀬さんがめいっぱい甘やかしてあげてください」


崩していた足を揃えて正座したふたりがかしこまる。声を揃えて「よろしくお願いします」とふたりは頭を下げた。


「任せておいて。キミたちのお姉さんを必ず幸せにするから」


晴臣の宣言を聞き、安心したように顔を見合わせて笑う。


「それじゃ、そろそろお父さんたちもくるだろうから、私たちはあっちに引っ込んでるね」
「七瀬さん、お姉ちゃん、がんばってね」


軽く拳を握ってガッツポーズをする仕草まで見事に揃った。


「ごめんね、晴臣さん。うるさすぎる妹たちでびっくりしたでしょ」
「いや、男兄弟と違って女兄弟は華があっていいね」
「華といえば聞こえはいいけど、本当に騒がしくて」


一慶とではそうはいかない。どちらかといえば晴臣が一方的に話すばかりだ。
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