お見合い夫婦!?の新婚事情~極上社長はかりそめ妻を離したくない~
「果歩がいつもお世話になっております」
「お義母さんから聞いてはいたけど、こんなに素敵な方だなんて。ねえ、お父さん」
「ああ、立派な青年だ。果歩はこれでもうなにも心配はいらないな」
果歩の祖母、夏江から事前に話を聞いていたようだ。その彼女は、今日は友達と旅行で不在だという。元気になったのはなによりだ。
結婚の許しを乞いにきたはずが、すっかり結婚前提で話が進んでいく。
とても気さくでざっくばらんな両親は、果歩から聞いていた通り。彼女があたたかな家庭で育ったことが短時間でわかるようなふたりだった。