お見合い夫婦!?の新婚事情~極上社長はかりそめ妻を離したくない~
果歩が声を弾ませる。
「その後はそのままホテルに泊まろう」
「え? ホテルに? それはちょっと贅沢じゃないですか?」
「妹さんたちにも、果歩を甘やかしてあげてって頼まれたしね。今夜は果歩を朝までたっぷり甘やかすから覚悟して」
「そ、それは甘やかすのとは違うと思うんですけど」
「果歩はそうされたくないのか」
「やっ、そうじゃなくて、その……」
隣から照れに照れている空気が漂ってきた。そうして恥ずかしがる果歩がかわいくて、つい意地悪をしたくなる。
「嫌ならこのまま帰るけど」
「か、帰らなくていいです。朝までコースでいいです」
声がどんどん小さくなっていく。
「〝でいい〟?」
晴臣が聞き返したら、果歩の瞳にクエスチョンマークが浮かぶ。