お見合い夫婦!?の新婚事情~極上社長はかりそめ妻を離したくない~
晴臣にも筒抜けらしい。
「ごめんなさい。気になりますよね」
動かないようにしているつもりでも、気配だけは消せない。
「よし、ストレッチでもしようか」
「ストレッチ?」
晴臣は勢いよく起き上がり、果歩にも起きるように言った。
「睡眠前にやると筋肉を和らげて血流がよくなるし、リラックス効果で眠りの質も上がるから。じゃあ、足を少し開いて伸ばしてみて」
戸惑う果歩にかまわず、晴臣が真向かいで足を九十度くらいに開く。果歩もそれを真似たら、晴臣はふたりの足の裏同士をくっつけた。
「手、貸して」
思いがけず両手を繋がれて体が硬くなる。変に意識したらダメだと言い聞かせても、心拍数はスピードを上げていく。