結婚から始めましょう。〜SIDE 蓮〜
「社長、すみませんが、お車の準備で少しお待たせしそうです」
「わかりました」
秘書の片岡に申し訳なさそうに言われ、足を止めた。まあ、そんなにかかることはないだろう。そのままオフィスには戻らず、7階のフリースペースへ向かった。
入口に差し掛かったところで、一人の女性が目に留まった。
自分より、だいぶ年下だろうか。色白で綺麗な肌、真っ黒で傷みのなさそうなサラサラな髪。すらっとしたスタイル。思わず目を奪われてしまう整った容姿。
彼女はここで何をしているのだろうか?
「ここだよね……」
「もういるかしら?」
「どうしよう……」
小声でそんなことを呟きながら、暫く付近を行ったり来たりしていた。
その様子が、なんだかおかしくて、愛らしくて……
車もまだかかりそうだし、何か困っているのか声をかけようとしたその時……
「よしっ!!」
彼女は背筋をしゃんと伸ばして気合を入れると、別人のような顔付きで、堂々と入っていった。
「わかりました」
秘書の片岡に申し訳なさそうに言われ、足を止めた。まあ、そんなにかかることはないだろう。そのままオフィスには戻らず、7階のフリースペースへ向かった。
入口に差し掛かったところで、一人の女性が目に留まった。
自分より、だいぶ年下だろうか。色白で綺麗な肌、真っ黒で傷みのなさそうなサラサラな髪。すらっとしたスタイル。思わず目を奪われてしまう整った容姿。
彼女はここで何をしているのだろうか?
「ここだよね……」
「もういるかしら?」
「どうしよう……」
小声でそんなことを呟きながら、暫く付近を行ったり来たりしていた。
その様子が、なんだかおかしくて、愛らしくて……
車もまだかかりそうだし、何か困っているのか声をかけようとしたその時……
「よしっ!!」
彼女は背筋をしゃんと伸ばして気合を入れると、別人のような顔付きで、堂々と入っていった。
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