同じ季節が何度来ても
話しかける勇気
次の日、いつもの車両に乗り彼も乗っていた。

今日こそは話しかけたい。

「よし!」

彼が降りる頃、私も降りた。

タイミングを見計らい、私は声をかけた。

「あの、すいません」

「なに?」

「ちょっといいですか?」

「時間ないから」

「あの、好きです」

言ってしまった。

「ごめん、むり」

「え?」

「興味ないから」

「そうですか。」

「それにいきなり告るとか意味分かんねぇ。」

「ごめんなさい」

「じゃあな」

はぁ、私バカだ。

それに朝の人が多い時に告白して、振られた私。

もう無理だってことだよね。


私はまだ知らなかったんだ。

彼が断った理由を。
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