溺愛執事のキスの雨
「恋様、お持ちしましたよ」
と、篠宮は片手に少し料理の乗ったお皿を持っていて
ちらりと先程女性が立っていたところを見ると、もうそこに女性は立っていなかった
「あ、恋ちゃん!」
と。不意にそんな声が聞こえて振り返ると、パステルグリーンのふんわりしたドレスを身につけた春歌が軽く手を振っていた
その隣には深い蒼色のタイトドレスを身につけた蕾も立っていて
「春歌、蕾」
そう声をかけて軽く手を振った