溺愛執事のキスの雨




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「・・・本当に危なっかしいですね」


家に着き、部屋に入って直ぐ、篠宮はあたしを抱き締めてそう言った


「・・・あの時来てくれて助かったわ」


あの時篠宮が来てなければ、あのまま怒涛の言葉を発されていたはず

原野様のご令嬢、あまりこの世界に慣れていないみたいだし


もし神崎家の令嬢に文句を言ったと周りに広まれば・・・彼女の家は終わってしまう



「恋様、私は恋様の心配をしているのですよ

怪我は無かったですか?」


篠宮はそう言って、するりとあたしの頬を撫でた




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