ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜2
 ルディが、そんな決意を口にしている一方で。

(……あはは……やっぱりね。この世界は地球とはまったく違うよ)

 フランセスに世界地図を見せられたエリナは改めて衝撃を受けていた。

(大陸の位置も形も全く違うし、日本なんてないや。天体はどうなっているんだろう? 魔力が存在するけど、物理法則は地球と同じみたいだよね。この世界には、わたしの知らないことがまだまだたくさんある。早く知らなくちゃ。勉強しなくちゃ)

 ここは、獣人が、エルフが、ドワーフが、竜人が、そして妖精獣が住む世界だ。エリナは白い猫耳のついた子猫としてこの世界に転移した。

 そして、2度と地球には戻れない。

(たくさん勉強して、お仕事をして、わたしはこの世界で生きていかなくちゃいけない。今は周りの優しい人たちに守られているけれど、この時間がどれだけ続くのかわからないんだから、できる時にできるだけ、知識を身につけなくちゃ……そして、わたしがここに転移したそのわけを、わたしにできることを探そう)

 エリナは、転移する時に聞こえたフォーチュナの言葉を考えていた。

(わたしには『フェアリナという真名』が存在する。他人に漏らしてはいけない秘密の名前が。それがなにを意味するのかわからないけれど、なにか大きなパワーを感じるの。知らなくちゃ、わたしの存在の意味を)

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