ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜2
 エリナは顔を洗うとロイヤルブルーのワンピースドレスに着替えた。
 青弓亭の制服にとサランティーナ王妃が直々にデザインして作ってくれたこの服は、上品で可愛らしい見た目な上に大変動きやすく、エリナは気に入っている。

 そして、キッチンに行くと魔石を操作してお湯を沸かし、飲むと頭がすっきりするお茶をふたり分淹れる。
 これからエリナは朝のおやつをいただくのだ。

 まだ小さな子猫であるエリナだが、美味しい朝ごはんを期待して青弓亭にいそいそとやってくる王都警備隊のメンバーのために、青弓亭に出勤して朝ごはんを作らなければならない。
 けれど幼いエリナは空腹のまま料理をするとたちまちエネルギー不足になってしまう。
 そのため、彼女は朝起きたらお茶とおやつで軽くお腹をふくらませる必要があるのだ。

 肩から上は狼、そして身体は毛に覆われた獣人の姿になったルディは、警備隊服を着用してエリナの前に座り、一緒にお茶を飲んだ。

(ルディさんったら、今日もカッコいいな)

 かっちりしたデザインの制服を着て、肩から上は精悍な狼というルディの姿は、エリナの好みのドストライクなのである。
 彼は、完全に人化した姿もカッコいい青年なのだが、そちらはエリナの乙女心を動揺させるのであまり直視できない……というか、エリナが人間の姿に怯えると勘違いしたルディが、なかなか見せてくれないのだ。
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