ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜2
「それでは、なにか用事がございましたら、ベルを鳴らしてお呼びくださいませ」

「ああ、わかった」

 エリナが「ベル?」と首を傾げていると、「エリナさま、ここを押すとわたくしどものところに知らせがくるようになっているんですよ」と侍女が呼び鈴の説明してくれる。
 用もないのに使用人が近くに待機していると気が抜けないので、呼び出しシステムになっているようだ。

「そうだ、エリナの入浴の前に、温めたミルクとクッキーを食べさせたいんだが」

 猫の獣人であるエリナは、こまめにカロリーを摂取していないと大きくなれない。以前家政婦に注意されてから、ルディはエリナにせっせとミルクを飲ませているのだ。
 残念ながら、まだ効果は現れていないようだが。

「承知いたしました、すぐにお持ちします」

 寝る前のおやつと聞き喜びのあまり白い耳をぴこぴこ動かし始めたエリナを見て、侍女はまたしても「むふん」と言いそうになるのを必死に堪えて、部屋から出て行ったのであった。
< 46 / 204 >

この作品をシェア

pagetop