ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜2
 美味しい朝食をお腹いっぱいに食べたら、出勤の時間だ。

「それじゃあ行ってくる。ミメット、エリナのことを頼むぞ」

「任せときなよ!」

「ルディさん、行ってらっしゃい」

 エリナは心配性の狼隊長に手を伸ばして、耳の後ろをモフモフっとかいた。

「ルディさんと警備隊員さんが王都の治安を守ってくれるから、わたしもミメットさんも、町で嫌な思いをすることなく安全に過ごしていますよ。いつもありがとうございます」

 可愛い子猫にねぎらわれたルディは、少し照れながらも「王都の安全が俺たち警備隊の望みだからな」と目を細めて、エリナを抱き上げた。

「そうそう、可愛い猫の女の子たちが楽しく暮らせるように、日夜僕たちががんばってるからね!」

 さりげなく近寄ってきたマイクは、頭を犬のものに変えてエリナに差し出した。

「はい、いつもがんばってくれてありがとうございます」

 笑顔のエリナにモフモフモフッと気持ちよくかかれて、マイクは思わずクーンと鼻を鳴らしてしまう。

「マイクは、こういう時は本当に素早いなあ。ってことで、俺もお願い」

 そう言いながら、ちゃっかり狐の頭を差し出すのはサファンだ。そしてその横からは「同じ猫族として……俺もがんばっている……」と虎の頭も出てきた。

「それを言うなら、俺も猫族だからな、うん」

「……熊もがんばっている」

 いそいそと並ぶ黒豹と熊の頭も平等にモフり、エリナは(今日も朝からモフモフ天国だな……この国に転移させてくれたフォーチュナさん、ありがとうございます!)と満足のため息をつくのであった。
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