ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜2
 後片付けが終わったエリナとミメットは、朝の市場へ買い出しに出かけることにした。
 その日の夕食に使う料理の材料は、その日に準備する。スカイヴェン国の野菜や肉は地球のものに比べて旨味がたっぷりとあり、特に新鮮な旬の野菜はそのまま丸かじりしても美味しいのだ。
 
「おはよう、親父さん」

 エリナの小さな手を繋いだミメットは、馴染みの八百屋の主人に声をかけた。

「今日はなにがお勧めかな? って、こりゃあ聞かなくてもわかるね」

「ああ、今日はトマトがお勧めだな! おまけをするから、できるだけたくさん買っていってくれよ」

 八百屋は苦笑いをした。店には山と積まれた真っ赤なトマトがあったのだ。この量は、いくらなんでも多すぎる。

「うちの知り合いの農家では、トマトが豊作でね。どうしたらいいのか困るくらいに獲れてしまったらしいんだよ」

「そうなのかい、それは嬉しいやら、悩むやら、だねえ」

「まったくだ。味は最高にいいし、この通り見栄えもいいトマトだから、残して捨ててしまうには忍びなくてなあ……値引きをしてでもどうにか売り切ってしまいたいんだよ」

「なるほどね」

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