柳田くんと恋を知るまで
意地悪してるわけじゃないことはわかっているし、こうなることも入学前から予測できていた
ただ、やっとの思いで入れたこの高校生活も淡いブルーのチェックのスカートも何としても手離したくない。
「よし、じゃあ先生も協力するし、学年上位の人に諸井のこと見てあげるよう頼むからもっと勉強しろ!」
学年上位の人に見てもらうとはどういう事なのかいまいちよく分からなかったが、留年の危機がこれで逃れるなら正直なんでも良い。
そう、こうなる以上手段を選んではならないのだ。
「わかりました!私頑張りますね!先生!」
「はいはい、わかったわかった」
適当な頷き。
「諸井留年させたら俺の給料もいつまでたっても上がらないわけよ……だから頑張ってくれよ……」
そういうことかい!