【完】花嫁修業のため、幼なじみと極甘♡同居が始まります
蓮くんの身体に重なるように私は乗っかっていて……。
ふわりと蓮くんの香りが鼻をくすぐった。
驚いた私が手をついて、反射的に顔を上げれば、
「いいよね。たまには歌鈴に見下ろされんのも。好き」
フッと涼し気な笑みをこぼしてご満悦な蓮くんの顔がそこにある。
「なっ……!? もう……こんなことして……っ、」
反論を試みた私だったけれど、
「この前楽しそうに話してたあの男、誰?」
「……!?」
最後まで反論させてもらえず、蓮くんはすかさず問いかけてきた。
口もとは笑っているのに、ブラウンの瞳はどこか不機嫌そうな色を含んでいる。