【完】花嫁修業のため、幼なじみと極甘♡同居が始まります
「もちろんでございます。髪の乱れは心の乱れ。しかし、わたしのことはお気になさらず」
き、聞こえてたんだ。
さすが地獄耳……。
すると、淡々とした口調で答えた若さんは、一歩蓮くんへと近寄った。
「青葉様。一言だけよろしいですか?」
私と蓮くんがキョトンとした顔をしていると、
「この距離はなんとも近いです!! 幼少期の頃から申し上げておりますがお嬢様とは適切な距離を保って頂かなくては困ります!!」
すんごいジェスチャー付きで蓮くんに釘をさした……。
「この豹変ぶりも相変わらず健在ってわけか」
なんて蓮くんは涼しげにかわしてくれるから、若さんの眉間のシワが深くなった。