【完】花嫁修業のため、幼なじみと極甘♡同居が始まります
同時に、胸の当たりに回された誰かの手は、私を理人先輩から引き剥がした。
「警戒心持てって教えたのに」
……不服そうに耳元で落とされた声は蓮くんのもので。
「れ、蓮く……っ、」
反射的に顔を上げれば、ミルクティー色の髪が視界に飛び込んできて。
どう見ても、不機嫌を全開にした蓮くんがいた。
「やっと出てきたね、青葉蓮くん。待ちくたびれたよ」
理人先輩は、まるで挑発するかのようにヘラっと笑ってみせた。