【完】花嫁修業のため、幼なじみと極甘♡同居が始まります
けれど思い返せば、理人先輩は度々、意味深なことを言っていた。
私のことも若さんのことも知っていて。
それは自分が婚約者だったから……?
「嘘……でしょ……」
不本意な形で知らされた婚約者の正体に、頭の中が混乱する。
婚約の話が勧められていることは若さんの情報から得ていたこと。
だけど、まさか同じ学校に婚約者がいるなんて聞いてない。
まさに寝耳に水……。
「だからいいよ。今だけそうやって、彼氏気取りしてな?」
教室から出ていこうとした理人先輩は、蓮くんへともう一度振り返った。
「どうせいくら足掻いても、歌鈴ちゃんはキミのものにはならないんだから」