【完】花嫁修業のため、幼なじみと極甘♡同居が始まります
「……はっ。これ以上は勘弁しろって。ライバル宣言すんならもっとナチュラルにしてくれって話」
降参とばかりに息を吐くように笑ったのは、理人先輩だった。
「余裕なんかないくせに、コイツに手ぇ出さないでね?」
「ちょっ、と……蓮くん!?」
私の手を掴んで、騒ぎ立てる野次馬をかき分けながら教室を出ていった。
「──綺麗な顔して、くそ生意気だね。だったら本気出しとくか」
理人先輩がそんなことをもらしていたなんて、私は当然、知る由もなかった。