【完】花嫁修業のため、幼なじみと極甘♡同居が始まります
ヤバい……。
理人先輩の家の車に乗せられて、私は完全に逃げ道を失った。
広々とした車内にはシャンデリアがぶらさがっていて、この空間にピッタリな理人先輩は、やっぱりヘラっと笑った。
「手荒な真似して悪いと思ってる。でも、アイツは俺のことみくびりすぎ」
「アイツって、蓮くんのことですか……?」
「そう。歌鈴ちゃんはまるで俺のものって顔してくれちゃってさ? 気に入らないねー」
伏し目がちな表情で呟いた理人先輩は、まるで美しい悪魔みたい。