【完】花嫁修業のため、幼なじみと極甘♡同居が始まります
って、この体制はなかなかマズいかも……。
ベットに膝をついた私は今、蓮くんを覗き込むように上から見ているんだもん。
「乗っかって起こしてくれんのかと思った」
期待して待ってたのに、と。
「そんなわけないでしょ……蓮くんこそ、起きてたなら声かけてよっ」
「なに騙されてんの? そろそろ慣れなよ」
半分身体を起こすと、私の前に顔を突き出して意地悪に笑ってくる。
「〜〜〜っ!!」
目の前で、蓮くんのミルクティー色の髪がサラリと流れていく。
「でも、いちいち騙されてんのが可愛んだけどね」
フッと息を吐いた蓮くんがあんまり近いから、たちまち体温がぐんっと上がって、私は目を泳がせた。