【完】花嫁修業のため、幼なじみと極甘♡同居が始まります
自分は籠の鳥なんかじゃないし、可哀想でもない。
「……だったら、早くお断りしてあげたら?」
ガタンッ!と椅子を引いて立ち上がった秋元先輩を目で追いかける。
「そんなまやかしの婚約、誰も幸せになんてならないじゃない! バカみたいっ」
棘のある言い方で吐き捨てると、秋元先輩は部室を出ていった。
「……っ、」
テーブルの上には、若さんと二乃ちゃんが褒めてくれたボタンのついた衣装がある。
丁寧に教えてくれたからここまで上達した。
だから、出来ることなら秋元先輩にも見てほしかったな……。