【完】花嫁修業のため、幼なじみと極甘♡同居が始まります
秋元先輩も戻らない私を心配しているかもしれない。
だけどきっと、ひとり係の仕事に追われてここに来る余裕がないのかも……。
理人先輩も、お父様も、もう私を探しているかもしれない。
このまま挨拶さえ出来なかったら、パパの印象まで悪くしてしまう……。
それに、蓮くんだって……。
どうしようもない状況で、私は衣装のケープを合わせながら寒さをしのぐしかなかった。
──カチャッ!
ひとり隅っこで身体を縮め続けていたその時。
「誰……?」
突然、鍵が空いて部室のドアが開いた。