【完】花嫁修業のため、幼なじみと極甘♡同居が始まります
「俺の衣装直してもらってた。裾がほつれたから」
こんな状況でもフォローしてくれる蓮くんに、胸がキュッと苦しくなる……。
「とか言って、自分が歌鈴ちゃん独占したかっただけなんじゃねーの?」
「不躾なことを言うのはやめなさい、理人」
舞い込んだ深みのある声。
振り向けば、理人先輩のお父様とカイルさんが立っていた。
近くで見るとそのオーラは尋常ではなくて、身体が一気に緊張を覚えた。
「申し訳ないです。お父さん」
理人先輩の空気さえも変わってしまうほど。
そして、理人先輩のお父様は蓮くんの存在に気づき、射抜くように見やった。