【完】花嫁修業のため、幼なじみと極甘♡同居が始まります
「下を見てはいけないと、幼い頃から教えているだろう」
まるで置物でも見るかのような目で一瞥する。
し、下……?
「高みを目指す者は、常に上を見なくてはいけない。わかっているね、理人」
「……はい。お父さん」
空気がキンと凍った。
下を見るなって、蓮くんのことを言ってるの?
「歌鈴ちゃん悪い。もう行こう?」
お父様の後ろを歩きながら私に声をかける。
だけど、蓮くんが心配になって躊躇った。