【完】花嫁修業のため、幼なじみと極甘♡同居が始まります
教室へと向かう足取りは重くて、楽しいハロウィンパーティーを味わう気分にはなれない。
仮装イベントは、どうなるのかな。
蓮くんは今、どこにいるんだろう。
ふと急に、会いたくてたまらなくなる。
しばらく教室の前でひとり佇みながら、窓の外に目をやった。
すっかり陽が落ちて薄暗い。
教室の前にいても誰も戻ってこない。
それに、他のクラスも静まり返ったままで。
「あっ! いたーー!! 歌鈴ーー!」
「お嬢様あぁぁぁぁ!!」
──ドタドタドタドタ!!
前方から聞こえた大きな声。
私を見つけ、ロックオンしたふたりが圧巻の走りを見せてやってきた。