【完】花嫁修業のため、幼なじみと極甘♡同居が始まります
「お嬢様のおそばにいて、もう3年以上は経つでしょうか」
不意に呟いた若さん。
「羨ましい……」
と、ぶつぶつ言っている二乃ちゃんに若さんが笑った気配がする。
「ありったけの愛を注がれたお嬢様は、心配かけまいといつしか自分の気持ちを閉じ込めている時があるのではと思っておりました」
「……、」
「そんな優しさに溢れるお嬢様がとても好きです。ですが、自分の気持ちに素直になられたお嬢様が、わたしはもっと好きですよ」
「若さん……」
「ですから、わたしが旦那様に叱られることなど気に病むことはありませんよ。たとえクビを切られても、こんなに素敵な女性になられたお嬢様にお仕えできた自分を、誇りに思います」