【完】花嫁修業のため、幼なじみと極甘♡同居が始まります
「今日は、ホントにありがとう。それで、私……実は理人先輩の婚約ことで……」
思うようにスラスラと言葉が出てこない。
「なんか嫌なこと言われた?」
そんな私の手を引いて、穏やかな声で尋ねてくる。
「ううん……」
嫌な思いをしたのは蓮くんの方なのに。
「もし今後、俺のこと聞かれたらただの幼なじみって言っておきな? 歌鈴が困らないように答えればいいから」
視線を泳がせていたけれど、その言葉にピタリと止まった。