【完】花嫁修業のため、幼なじみと極甘♡同居が始まります
「最初からそうすることが目的で行かせたくせに。だいたい手芸部の部室の鍵、あんたが管理してんだよね?」
「確かにいつもは私が管理しているわ……けど、昨日は衣装係の誰もが出入りしてたから。そもそも、いきなりなに? 濡れ衣もいいとこだわ……!」
後ずさる秋元先輩を逃がさないように、蓮くんが間髪入れずに言った。
「そん時だろ? 糸切りばさみ落としたの」
「……っ!!」
糸切りばさみって、確か……。
──“先輩、これ落としましたよね?”
──“っ、”
──“部室の前で見つけました”
蘇る昨日のふたりのやり取り。