【完】花嫁修業のため、幼なじみと極甘♡同居が始まります
改めて思い返しても私が部室に行った時、糸切りばさみなんて落ちてなかった。
秋元先輩は、否定しない。
恐る恐る秋元先輩を視界に映せば、唇を噛んでひどく動揺していた。
「……え。嘘……ですよね?」
秋元先輩が私を閉じ込めたなんて。
そんなことをするなんてすぐに信じられない。
「だって、秋元先輩が……私を閉じ込める理由なんてないはずで……」
係の仕事だってひとりでやることになる。
ひとりより、ふたりの方がいいに決まってる。
「……バカみたい」
無機質なその声は私に向けられたものだった。