【完】花嫁修業のため、幼なじみと極甘♡同居が始まります
まるでタイミングを見計らったかのように現れたのは、紛れもなく理人先輩で。
「……神出鬼没通り越してるって」
「いや、期待裏切って悪いけど、今回はたまたま通りかかっただけなんだよねー」
蓮くんは呆れ気味に息をついたけど、誰よりも驚いていたのは秋元先輩だった。
「ごめんね。こいつってホント可愛げないし、いつも怒った顔して俺の事見てるし?」
トントンと軽い足取りで秋元先輩の隣に来ると、顔を覗き込んだ。
……罰が悪いのか秋元先輩はすぐに俯いた。
「でもいいとこもあんだよね。衣装、今年もピッタリだった。3センチ伸びた俺に合わせて直してくれたんでしょ?」
「……、」
理人先輩の言葉にピクリと反応して、伏せた顔を上げる。