【完】花嫁修業のため、幼なじみと極甘♡同居が始まります
「……ごめんなさい。自分でも、最低なことをしたって思ったわ」
だけど、さっきとは一変した秋元先輩からの素直な謝罪に、私はしばし唖然としていた。
本当にご本人!?とさえ思う……。
「羨ましかった……あなたが」
聞き取るのが精一杯なほど小さい声だった。
肩を縮めた秋元先輩をじっと見つめる。
……誰だって、自分の恋が叶ってほしいって思うのは自然なことで。
嫌いだとか苦手だとか散々なことを言っていたけれど、それは全部裏返しだったんだろう。
──“この衣装を直す仕事だけは、誰にもあげないって決めてるの”
今更だけど、去年理人先輩が着ていたヴァンパイアの衣装を直す仕事も、私に譲りたくなかったんだと思った。