【完】花嫁修業のため、幼なじみと極甘♡同居が始まります
「こいつ連れて帰るねー」
ジタバタする秋元先輩の身体を引っ張っていく。
「あ、そうだ。歌鈴ちゃん」
階段を降りきったところで理人先輩が振り返る。
「散々振り回してごめんな。歌鈴ちゃんはきっと、俺じゃダメだってどっかで分かってたのに。でも、ちゃんと断ってくれてやっと諦めついた」
理人先輩は、肩の力を抜くようにふわりと微笑んだ。
「……だけど俺、これでも結構本気だったよ」
儚げに笑って、理人先輩は私達の前から去っていった。