【完】花嫁修業のため、幼なじみと極甘♡同居が始まります
「だけど歌鈴。パパは認めることは出来ない!」
「……パパ!? 」
拳を握ったパパが突然、張り切って声をあげるから、私まで素っ頓狂な声が出てしまった。
「申し訳ありませんが、旦那様はただいま取り込み中でございまして……!!」
その時、玄関の方からベテランのメイドさんの声が聞こえてきた。
「あ、いいのよ? 彼を通してちょうだい。わたしが呼んだのだから」
「奥様! よろしいのですか?」
「ええ。もちろんよ」
……彼?
ママはいつもの調子で鼻唄でも歌うかのように「どうぞどうぞー」と、リビングのドアを開けた。
「えっ、蓮くん……?」
どうしてか、息を切らして血相を変えた蓮くんが不意に現れた。