【完】花嫁修業のため、幼なじみと極甘♡同居が始まります
「──大人になったら、迎えに行きます」
真っ直ぐに、意思のこもった声でパパに言った。
今、なんて言ったの……?
大人になったら、迎えに行く……?
まるで夢みたいで、たちまち喉が熱くなって、涙が込み上げてきた。
「ずっと考えてました。どうしたら歌鈴に相応しい男になれるかって。学力もこのままじゃ足りない、経済の仕組みも理解していかなきゃいけない」
「う、うむ……歌鈴と結婚したいと望むなら、やはり後継者になることも意識してもらわないといけないわけでね……そ、その覚悟がないと」
「覚悟は出来てます」
あまりにも真剣な蓮くんの眼差しに、パパがおろおろと慌てふためいた。