【完】花嫁修業のため、幼なじみと極甘♡同居が始まります
「んーん。なんでもないよカイル。可愛い子見つけちゃっただけ。すぐ行くから車で待っててくれる?」
「かしこまりました理人様」
“カイル”と呼ばれた男性は再び車に乗り込んだ。
理人先輩は、花咲財閥の御曹司。
この羽丘高校でも、外の世界でも、知らない人がいない程の有名人なのだ。
「急いでるんでしょー? だったら家の車で送ってくよ?」
ふわふわした柔らかい笑顔を浮かべてみせる。
「えと、あの……」
突然のことに驚いていると、
「申し訳ありませんが、近いです!!」
「ちょ、若さん!」
白目が見えそうな程の鋭い瞳で割って入ってきた若さん。