【完】花嫁修業のため、幼なじみと極甘♡同居が始まります


その問いかけに私はコクコクと頷いてみせる。


「失敗しちゃったけど……」

「ん。それが嬉しいから十分だよ」


心底優しい蓮くんの声。

こんな物食べれるか!って怒ったっていいのに。

蓮くんは嫌な顔ひとつしない。

……ちょっと苦そうな顔はしてるけど。


だけど、すぐに蓮くんが大きな溜め息を吐き出した。


「蓮くん……やっぱり無理に食べなくていいんだからね!?」

「エプロン姿見てるだけで溜め息出る」

「……へ?」


トーストへの苦情じゃないの?

想像の遥か彼方を超える発言に、私はその場で固まった。

< 81 / 417 >

この作品をシェア

pagetop