【完】花嫁修業のため、幼なじみと極甘♡同居が始まります
それなのに、
「そう思ってんの、歌鈴だけじゃない?」
空っぽになったお皿を片付けていると、蓮くんの声が背中に飛んできた。
くるりと振り向けば、
「……ちょっと、蓮く……、」
ギュッと手首を掴まれて、息をのんだのも束の間。
あっという間に壁際に追いやられて、蓮くんの腕に閉じ込められてしまった。
「ここなら若さんの死角だよ?」
クスッと不敵な笑みを浮かべて、若さんが覗いているであろう方向へ視線をスライドさせた。