Sweet Strawberry Trap 御曹司副社長の甘い計略
「どうぞ」
黒パンツスーツの女性に導かれて、大勢の人が立ち働く広いスペースを抜けて、どう見てもお偉いさんの執務室とおぼしき両開きの扉の前へ連れて行かれた。
妖怪ジイさん登場の線が濃厚だな。
もし、変な目にあいそうになったら、どうやって逃げようかと、頭のなかでシュミレーションしながら、こわごわその部屋に足を踏み入れた。
入ったとたん、不思議な感覚に捉われた。
あれ、なんか見たことある、この部屋。
でも、こんな立派なオフィスに来るのは、もちろん初めてだし。
“デジャヴ”ってやつかな?
「副社長、来栖エリカ様をお連れしました」
「ああ、お通しして」
予想に反して聞こえてきたのは若い男性の声。
あっ、わかった!
さっき、事務所でみた雑誌に載ってた部屋じゃない、ここって!
って、ことは……。
「突然お呼び立てして申し訳ない」
濃茶色のマホガニー材の大きなデスクの向こうで、チェアから立ち上がって微笑んでいる男性。
妖怪ジジイなどではなく、どこか少年っぽさを残した青年実業家。
そう、わたしの目の前にいるのは……1時間ほど前、雑誌で目にした若きイケメン副社長、芹澤宗太、その人だった。
じゃあ、ここはベリーヒルズビレッジのオフィス……
わたしは思わず、息を飲んだ。
黒パンツスーツの女性に導かれて、大勢の人が立ち働く広いスペースを抜けて、どう見てもお偉いさんの執務室とおぼしき両開きの扉の前へ連れて行かれた。
妖怪ジイさん登場の線が濃厚だな。
もし、変な目にあいそうになったら、どうやって逃げようかと、頭のなかでシュミレーションしながら、こわごわその部屋に足を踏み入れた。
入ったとたん、不思議な感覚に捉われた。
あれ、なんか見たことある、この部屋。
でも、こんな立派なオフィスに来るのは、もちろん初めてだし。
“デジャヴ”ってやつかな?
「副社長、来栖エリカ様をお連れしました」
「ああ、お通しして」
予想に反して聞こえてきたのは若い男性の声。
あっ、わかった!
さっき、事務所でみた雑誌に載ってた部屋じゃない、ここって!
って、ことは……。
「突然お呼び立てして申し訳ない」
濃茶色のマホガニー材の大きなデスクの向こうで、チェアから立ち上がって微笑んでいる男性。
妖怪ジジイなどではなく、どこか少年っぽさを残した青年実業家。
そう、わたしの目の前にいるのは……1時間ほど前、雑誌で目にした若きイケメン副社長、芹澤宗太、その人だった。
じゃあ、ここはベリーヒルズビレッジのオフィス……
わたしは思わず、息を飲んだ。