Sweet Strawberry Trap 御曹司副社長の甘い計略
「あなた、あのときの! えっ、じゃあ、あなたが壱子ちゃんだったの」
わたしはあわてて、再び頭を下げた。
「あのときは大変失礼しました」
「そうよ。急にいなくなってしまって驚いたのよ。でも、あなたが宗太のお相手だったなんて。ちっとも知らなかったわ」
事情を知らない宗太さんは、ひとりぽかんとしている。
「どういうこと? ふたりは会ったことがあるの?」
「あの日、お父様を助けてくださったのが壱子ちゃんだったのよ」
「へえ、そうだったのか。エリカから聞いてなかったな、そんな話」
あの朝は、あの後、その……いろいろあったから、宗太さんに話すのをすっかり忘れていた。
早朝、広場で発作を起こしたご老人が、芹澤ホールディングス会長で宗太さんの祖父、芹澤喜一郎氏、その人だった。
わたしはあわてて、再び頭を下げた。
「あのときは大変失礼しました」
「そうよ。急にいなくなってしまって驚いたのよ。でも、あなたが宗太のお相手だったなんて。ちっとも知らなかったわ」
事情を知らない宗太さんは、ひとりぽかんとしている。
「どういうこと? ふたりは会ったことがあるの?」
「あの日、お父様を助けてくださったのが壱子ちゃんだったのよ」
「へえ、そうだったのか。エリカから聞いてなかったな、そんな話」
あの朝は、あの後、その……いろいろあったから、宗太さんに話すのをすっかり忘れていた。
早朝、広場で発作を起こしたご老人が、芹澤ホールディングス会長で宗太さんの祖父、芹澤喜一郎氏、その人だった。