Sweet Strawberry Trap 御曹司副社長の甘い計略
「そういえば、あなたの弟さんにはもうお話しされたの? 家柄がどうとかって反対されるんじゃない?」

「そうなのよ。だから、弟の政喜には事前に言わずに、パーティーでいきなり発表しちゃう作戦なの」

「なんだか楽しそうだな、母さん」
「だって、わくわくするじゃない? 愛し合っているふたりを応援するのって」

 宗太さんのお母さんはわたしを安心させるように微笑みかけた。
「弟はちょっと融通が効かないところがあるのよ。誰に似たんだか。でも、いざとなったらあなたたち、駆け落ちしちゃえばいいじゃない。家を守ることなんかより、愛し合っている人と一緒になるほうがどれほど幸せなことかしれないんだから」

「さすが、経験者の言葉は重いね」
 宗太さんの言葉にみんな、思わず吹き出した。
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