Sweet Strawberry Trap 御曹司副社長の甘い計略
 そうこうしているうちに、車はメゾンに到着した。

 でも、宗太さんはエンジンを切ってもすぐには降りようとしなかった。
 わたしを抱き寄せ、頬に優しく唇を寄せた。

「エリカ、ぼくを信じて。きみを手離すはずがないだろう。どんなことがあってもエリカと一緒だよ」
「宗太さん……」

 嬉しかった。
 わたしの不安にきちんと向き合ってくれる彼の気持ちが。

 彼の優しさに触れるたびに、少しずつ気持ちが和らいでいく。
「宗太さん……大好き」
 そう言って、上目遣いに彼を見上げる。

 つい唇が触れ合いそうになって、宗太さんはあわてて目を逸らした。
「キスしたいけど……口紅、全部取れちゃいそうだからね」

 そう言って、かわりに優しくハグしてくれた。
 
 
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