Sweet Strawberry Trap 御曹司副社長の甘い計略
はじめからわかっていた。
覚めない夢なんて、この世に存在しないことは。
所詮、宗太さんとの結婚は、夢でしかなかった。
そう。
シンデレラの魔法が午前0時で解けたように、わたしの魔法も、もう解けた。
そういうことだ。
ここを出ていかなければ。
彼の顔を見たら、離れられなくなるに決まっている。
そこまで、わたしも強くない。
自分の部屋に戻り、荷造りをはじめた。
あっという間に終わった。
わたしが持ってきた物は、ほんのわずかしかなかったから。
そして、『さようなら。お世話になりました』と、一言だけメモを残し、その上に臙脂色の指輪ケースを乗せた。
だけど……
どうしても手放せないものがひとつだけあった。
それは、あのガーネットのチョーカー。
これだけは、どうしても手元に持っておきたかった。
石の効力の話は、やっぱりただの迷信だったけれど。
覚めない夢なんて、この世に存在しないことは。
所詮、宗太さんとの結婚は、夢でしかなかった。
そう。
シンデレラの魔法が午前0時で解けたように、わたしの魔法も、もう解けた。
そういうことだ。
ここを出ていかなければ。
彼の顔を見たら、離れられなくなるに決まっている。
そこまで、わたしも強くない。
自分の部屋に戻り、荷造りをはじめた。
あっという間に終わった。
わたしが持ってきた物は、ほんのわずかしかなかったから。
そして、『さようなら。お世話になりました』と、一言だけメモを残し、その上に臙脂色の指輪ケースを乗せた。
だけど……
どうしても手放せないものがひとつだけあった。
それは、あのガーネットのチョーカー。
これだけは、どうしても手元に持っておきたかった。
石の効力の話は、やっぱりただの迷信だったけれど。