Sweet Strawberry Trap 御曹司副社長の甘い計略
「芹澤さん、朝食はいつもどうされてますか?」
「朝は食べないことが多いよ。テイクアウトのコーヒーをデスクで飲むぐらい」

「朝ごはんは大切ですよ。そうしたら朝食、わたしに担当させていただけませんか? 夜は時間を合わせるのが難しいでしょうから」

「料理、できるの?」

 いや。そんな意外そうな顔しなくても。
「一人暮らし歴は長いので、朝食ぐらいなら」
「そうか。じゃあ、お願いしようかな」

「では、明日、材料をそろえておくので明後日からということで。洋食、和食どちらがいいですか?」
「家にいたころは和食だったけど、パンも好きだよ」
「では、その日の気分に合わせて作ります」
「うん、楽しみにしてるよ」

 ベリーヒルズには高級スーパーがあるので、そこの食材を使って料理するのは楽しそう。

 それに、毎日決まったことをするほうが、生活にリズムができるし。

「さて、そろそろお開きにしようか。きみは明日からのハードスケジュールのために体調を整えておかないといけないし」

「そうですね。ワインごちそうさまでした」
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