Sweet Strawberry Trap 御曹司副社長の甘い計略
 ***

 翌朝。
 6時ごろ目が覚めたので、早速、朝食の準備にとりかかる。

 こんなに朝早くから料理をするなんて、はじめてだ。

 慣れないキッチンなので少し手間取ったけれど、7時ごろ準備完了。

 あとは芹澤さんが起きてくるのを待つだけ。

 でも、なかなか現れない。
 遅いな。芹澤さん。
 昨晩、7時過ぎには起きるよ、と言っていたけれど。

 時計はもう7時50分を指している。
 起こしにいったほうがいいのかな、でも、さすがにそれは差しでがましいか。

 迷っていたら、足音が聞こえてきて、ドアが開いた。

「おはようござ……」

 えっ、誰? この人。
 この家に誰かもうひとり住んでたの? 

 そう思ってしまうほど、寝起きの芹澤さんからはあの極上イケメンオーラがまるで感じられなかった。
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